寒がり春さんのニューヨーク一人暮らし - A frozen Japanese living in Manhattan

寒がりなのに極寒のニューヨークに住むロースクール生(コロンビア大学)のブログです。

法曹倫理の授業にて-Last Address by Steven Tepper

秋学期受けていた授業は、どれもとても良い授業でした。

 

初めてアメリカにきて受けた授業だったから、予習の仕方もよくわからず、復習をする間もなくやってくる予習の山と奮闘していたからか、余計に印象に残ったのかもしれません。

 

予習の量は、週一の授業で100頁なんて授業もありますが。

 

個人的には週三回とかある授業で、毎回30頁の方が、なんか、できそうか、できないかの境界線くらいで真綿で首を締められていた思いでした。

 

当然一回読んだだけでは内容は頭に入らないし。

 

結局、ノートを取るのがうまい学生や、前年や前々年に同じクラスをとっていた日本人留学生のノート(こちらは日本語も入っていたりする分非常に助かります)に頼りながらなんとか乗り切る感じでした。

 

さて、そんなこんなな秋学期でしたが、個人的に好きだったのが、各教授の学期最後の授業でのスピーチ。

 

司法研修所の各教官の和光での最後のクラスのスピーチも、胸にジーンときたのを噛みしめながら、駅前のガストでハンバーグ定食とか食べていた記憶ですが。

 

こちらの教授陣のスピーチもとても温かみがあって良いものです。

 

法曹倫理を担当されたTepper教授のスピーチ。この方は、実務家(弁護士)の先生で、これもとても示唆に富んだものでした。

 

Last Address by Steven Tepper, Prof. Of PR

 

Watch out for rationalization.

One hazard of being very smart and being trained is that you can persuade people of almost anything that include persuading yourself. 

Dont fall into trap of rationalization.

If you know that you are rationalizing your conduct, stop and think about it. Listen to the voice inside yourself.

 

”合理的な思考には気をつけなさい。

知識をつけることの一つの危険は、良いことでも悪いことでさえも、自分を含めた誰も彼も正当化することがほとんどの場面において、できるようになることです。

合理化のトラップに引っかからないように。

もし、自分自身の行動を合理化していると感じたら、立ち止まって考えてみてください。自分の内なる声に耳を傾けてください。”

 

とかく弁護士は、合理的であることに重点的に価値を置いたり。また、AとBと二つの選択肢があれば、どちらの選択肢をとっても、それを正当化できるように理由をつけてしまう生き物なように思います。

 

それは、仕事でも、自分の人生における選択肢でもそうなような気がします。

 

そうした時に、合理的であるという理由だけでそこに飛びつかずに、おかしいなと思ったら、立ち止まってもう一度胸に手を当ててよく考えろ!という意味かと思います。

 

米国で弁護士として成功されている先生がおっしゃることということもあって、しみじみしながら。

 

うちに帰って、ピザをかじったことを思い出します。